ドライドックの特徴・運用方法
ドライドックの特徴・運用方法
ドライドックとは
ドライドックは、船底の検査や整備・修理を行う施設です。ドック内に船を入れた後、ポンプ等を利用してドック内の水を排水することで、船底があらわになり、検査や修理を行うことが可能になります。
ドライドックがつくられたのは、洋式船を修理するため!
当時、佐賀藩が使っていた和船は、大きいものでも全長20mほどでしたが、オランダから輸入した蒸気軍艦 電流丸は45mもありました。また、和船は風の力で動かすのに対し、蒸気船は機械を使って、蒸気の力で動かしました。
洋式船は、「大きい」ことに加え「機械を積んでいた」ため横に倒して修理をすることができず、船底の修理を行うには、専用の修理施設であるドライドックをつくる必要がありました。
洋式船は、「大きい」ことに加え「機械を積んでいた」ため横に倒して修理をすることができず、船底の修理を行うには、専用の修理施設であるドライドックをつくる必要がありました。
三重津海軍所のドライドックの特徴
右に示す階段状の木組遺構は、西洋式のドライドック(乾船渠)の側壁の骨組みで、三重津海軍所跡の発掘調査で発見されました。
西洋や明治以降のドックは主に石やレンガで造られていますが、三重津で使われたのは「木」と「土」です。
ドライドックの構築には、階段状の壁の崩落を防ぐため、上下左右の部材を複雑に組み合わせることで強度を高めるといった日本在来の土木技術が採られていました。
ただ単に新しい文化や技術をそのまま取り入れるのではなく、在来技術を巧みに使いながら西洋式を再現していました。